【野いちごの会】「野いちごの会」は何をするの?

桜がきれいに咲きました♡

山吹の黄色、雪柳の白、紫木蓮の紫と色とりどりの花々が咲きほころび、すっかり春ですね。
美しい季節にスタートする「野いちごの会」のことをつらつら考えていました。

前回は「聖域(サンクチュアリ)を具現化する」ということについてお話しましたが

今日は「野いちごの会」は何をするの?

ということについてお話したいと思います。

変化というものが起きる時には
意図的なきっかけがあったとしても、変化の過程の全てをコントロール下に置くことはできないと私は考えています。

変わるということは、手放すことであり、変容の過程は予測不可能なものです。

でも、自分の未来が突如予測不可能な状態に置かれるという経験をしている私たち性暴力サバイバーにとって、変化の過程で起こる、「この先がどうなるかわからない」という感覚はとても怖いことに感じられると私は考えています。

風の音にも脅え、
何が起こるか全て把握できていると感じられないと、一歩も踏み出せない。
そんな時間を私も経験しています。

でも、全てをコントロール下に置くことはできないし、
自分の身体精神反応すら予測できないものになってしまった
(何がきっかけで落ち込むのか、パニックを起こすのかがわからないなど)
サバイバーにとって
バランスを取りながら前に踏み出すことを通して、自分自身や世界への信頼を取り戻していくということはとても大切な事だと私は考えています。

その場で動かないままコントロールにしがみつくと自分の人生を失うと思うからです。

人生も世界も変わっていくもの。
変化する人生を楽しんでわたっていけるような力をつける。
そのために手放すという感覚や、自分を忘れるという経験をもつことも大切です。
(この場合の忘れるは解離ではなく、集中しているなどのフローな状態です)
それはサバイバーにとって、とても大きな変化となります。

そして変化は
「関わりの中で起こるもの」

人でも、動植物でも、自然でもよいのですが
ほかの人との間での心を開いたやり取りの中だと、より意識的に感じることができると思います。

もふもふ研修に参加していた時こんなことがありました。

グループの中で匿名で、自分のやりたいこととその理由を書いて、他の人にそれを読んで感想をいってもらうというワークをしました。

私は野いちごの会(その時はまだ名前はなかったのですが)のことを書いて

「自助グループを作りたい。トラウマを聞いたり、見たり、触ったり、感じたりすることができる。トラウマを出したりしまったり、自分にとって安全に扱えるようになることをみんなの力を借りてできる。そういうグループを作りたい」(うろ覚えですが)と書きました。

(※この時はトラウマのことばっかり書きましたが、野いちごの会はトラウマ以外も扱います)

そして、それを読み上げてもらい、読んだ人から
「トラウマの表現方法を読んで、この人すごくトラウマのことを分かっている人だと思いました。すごいな~と思いました」
という感想をいただきました。

そう言ってもらって
(あっ、私、わかっているんだ。じゃあできるかも、やれるかも!)

とそういう自信をもらえる体験をさせてもらいました。

自信過剰?
いえいえ、なにか新しいことを始める時は、ちょっとパワーをあげないといけませんよね。

その言葉は私の中にストンとはまって、「やっぱりやろう!」という原動力の一つになったと思います。

そういう原動力になれるのは、グループの魅力のひとつだと思います。

安全な場の、心を開いた関わりの中で変化のきっかけやプロセスを体験する。
野いちごの会が関わりや変化を体験できる場になり、前に進む原動力となれるよう、頑張りたいと思います☆

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